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歯根端切除術(外科的歯内療法)

2019年9月7日  カテゴリ:診療風景



 

歯根嚢胞とは歯の神経が感染し歯根先端に膿がたまること。
初めて神経が感染した時にできるだけでなく、
かなり昔に行った神経治療が不完全な時にもできます。

まずはもう1度神経治療を行う事が1番です。
前に封鎖した充填物を綺麗に取り除き、
根管内を清掃し再度根管充填します。

しかしこれができない場合もあります。

例えば太く長い金属製ポスト(メタルコア)が入っている場合。
歯質が薄くもろくなっているので外す際に割れるリスクがある。
神経を取ると乾燥しますから仕方ありません。

ではその再神経治療ができない時はどうしたらいいのか。

「歯根端切除」(別名 外科的歯内療法)を行います。

20年以上も前にかなりの本数連結されたセラミッククラウン。(写真上↑)
前歯4本が連結固定されておりそのうち3本が金属製コア。
痛みは大きくないものの数年前から歯肉が腫れを繰り返す。
CTで3次元的に確認してみると唇側の歯槽骨はほぼ皆無の状態で、
隣の歯と連結しているから取れないだけ…に近い状態。
このままでは隣接する歯にも悪影響が及びそうです。

人前に出る特殊なお仕事の患者様はひとまずクラウンの外さずに、
ラストチャンスで患歯だけの歯根端切除+嚢胞摘出をご希望。
CTの3次元画像で位置と範囲を事前に正確に確認し、
マイクロスコープを使用して約30分ほどの手術でした。
2週間ほど経過し術後の抜糸も終わりひと段落。
ようやく落ち着いてきたところです。

 





局所麻酔下で歯肉を弧状に切開剥離。
骨が溶けているので大半はこの時点で歯根が直視できます。
周囲の健全部分をできるだけ残し感染部を完全に除去します。(写真上)
嚢胞は入り口が小さく深部で大きく広がっていることが多いので 、
ブラインド部分の取り残しがないよう注意が必要です。

 



 

その後、感染部分の歯根先端部を切断します。(写真下)

封鎖用薬剤で切断面側から根管をシール。
なので逆根管充填とも言います。
従来はレジン系接着剤などで行ってましたが、
最近は水分があっても問題ないMTAセメント。
空洞部分には骨補填材を入れる場合もありますが、
そのまま何も入れない場合もあります…。

この歯根端切除を何度も繰り返し行ってしまうと、
歯槽骨量は減るし骨表面が硬く変性してしまいます。
保存不可能になった場合の選択肢が狭くなることもあるので、
長期的な予後を担当医としっかり相談してから行ってください。

 
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