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ディコルチケーション decortication

2020年10月4日  カテゴリ:抜歯・親知らず





強く咬んだ時に少し痛い程度の軽い症状だったが、周囲の歯肉が腫れ持続的な痛みになり来院されました。

歯根の先端部分に嚢胞はありませんので歯根嚢胞ではありません。
おそらく神経を取り時間が経過して根分岐部の薄い部分が割れたのでしょう。
いわゆるまた裂きのような状態で神経のない大臼歯にはよくある歯根破折です。
分岐部付近の歯槽骨吸収(骨の痩せ)が最も大きいですから間違いないと思います。(写真上)

神経を取ると時間の経過と共に歯は乾燥してくるので咬合力が強い歯ではこういうことも起きます。







急性症状がある際は麻酔が効きにくいので周囲から広範囲に局所麻酔を行います。
分岐部の歯槽骨の吸収が進みデコボコのない大きな骨欠損になると骨造成が難しくなるので、
保存不可能であればできるだけ健全な組織にダメージが広がらないように早期に抜歯します。
今回はなんとか分岐部の尖った部分の歯槽骨は温存することができました。(写真上)

抜歯後に感染物をしっかり取り除いた部位の歯槽骨表面をしっかり確認します。
慢性炎症が長期間あると骨の表面は硬く変性するのでそのままでは骨再生がうまくいきません。
なのでその硬化した表面を改善し意図的に出血を促し骨芽細胞を含んだ骨髄液を抜歯部位に溜まるようにします。
これをディコルチケーション decorticationと言います。
ただ抜歯するだけでなくこういった環境改善を行うか行わないかで数か月後の差は大きいのです。

抜歯部位に人工材料や自家骨などを填入するソケットプリザベーションやGBRを行う際に、
必ず行わなければならないのがこのディコルチケーションになります。
これが確実にできてないと時間が経っても骨再生しませんし骨造成がうまくいきません。

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